Nordic Semiconductor、DECTフォーラムに正会員として参加

DECT フォーラムは、IoT企業が大規模で低コストな自社IoTネットワークを構築できる新たな標準、DECT NR+の採用を推進

超低消費電力無線ソリューションのリーディング・プロバイダーであるNordic Semiconductor(OSE:NOD、以下Nordic)は本日、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)業界標準の開発と、最新標準のDECT New Radio(NR)+の採用を推進する団体、DECTフォーラムの正会員となったことを発表しました。

IoTへのインパクト

欧州電気通信標準化機構(ETSI)のDECT NR+は、一平方キロメートル当たり100万台のデバイスが密集する大規模なIoTをサポートするために設計された世界初の非セルラー5G無線標準です。DECT NR+は、大規模マシンタイプ通信(mMTC)および超高信頼・低遅延通信(URLLC)アプリケーション向けに大規模で拡張可能なプライベートネットワークを実現します。非常に大規模なポイントツーポイント型、スター型、メッシュ型トポロジーをサポート可能で、さらには、資産管理、スマートシティ、スマートエネルギープロジェクトといった分散型アプリケーション向けに多数の個々のネットワークを接続できます。

 
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「DECTの普及において確かな実績があるため、当社はDECTフォーラムに参加しましたが、今後はDECT NR+においても同様の成功を収められるよう努めていきます」
Kristian Sæther, Nordic Semiconductor

2020年7月にDECT NR+の初期仕様が発表されて以来、Nordicはこの標準の開発に大きく貢献してきました。DECT NR+標準は、RFプロトコル(「スタック」)の低層に機能が組み込まれているため、99.99パーセントの信頼性を確保しています。Nordicはこの仕様の立上げにあたり、スタックの物理(PHY)層で中心的な役割を果たし、メディアアクセス(MAC)層でも大きな役割を果たしました。NordicはPHY層のエディターとして引き続き活動していきます。

DECTフォーラムの会員として、NordicのセルラーIoTおよびNR+担当プロダクトディレクターであるKristian SætherがDECT Forum Boardに加わる予定です。またNordicは、DECT Forum Marketing Working GroupやDECT NR+ Working Groupにも参加しており、NR+に関連する他の主要なワーキンググループにも参加する予定です。

IoTを一般向けに

Sætherは次のように述べています。
「Nordicは、IoTを幅広い顧客に提供できると確信しています。当社の戦略は、オープン標準をベースとして厳格な技術仕様で構築されていながら、広範囲のアプリケーションに対応できるIoT技術をサポートすることです。DECT NR+はまさにこの条件を満たしています」

「DECTの普及において確かな実績があるため、当社はDECTフォーラムに参加しましたが、今後はDECT NR+においても同様の成功を収められるよう努めていきます」

今年すでに、Nordicおよび大規模なIoTソリューションソフトウェアを専門とするWirepas社は、DECT NR+およびWirepas社の「5G Mesh」スタックがNordicのnRF91 SiP上で稼働することを実証しています。これにより、このプロトコルが既存のハードウェア上ですぐに使用可能であることが裏付けられ、DECTフォーラムによれば、早ければ2023年前半にもソリューションの商品化が期待されています。Wirepas社も同様にDECT フォーラムに正会員として参加しています。