NordicのnRF51822は、Bluetooth LEと2.4GHzによる超低消費電力アプリケーションに最適な、強力かつ柔軟なマルチプロトコルのSoCです。nRF51822は32ビットARM® Cortex™ M0 CPU、2.4GHzマルチプロトコル無線、および256kB/128kB Flashと32kB/16kB RAMを中心として構築されています。このSoCには、接続においてCentral/Peripheral/Broadcaster/Observerのそれぞれのロールを同時にサポートする、Bluetooth 4.2対応の同時マルチリンクプロトコルスタックであるS130 SoftDeviceが付属します。
富士通コンポーネントのマーケティング部長である、有田 隆氏は次のように述べています。
「nRF51822 SoCはワイヤレス接続や、センサー、LED、バッテリーをビーコンの中で制御しています。弊社がNordicのSoCを選んだ理由は、ARMプロセッサーを搭載し、優れた無線特性、低消費電力性能、制御の容易さ、および総合的な柔軟性を備えているためです。弊社は世界中でNordicチームから提供される技術的支援と情報の恩恵を受けています。」
株式会社島根富士通は、島根県にあるノートPC/タブレットPCの製造工場で、製品のリペア工程にて富士通コンポーネントのビーコンを採用しています。この工程をリアルタイムで視覚化するためリペアラインに送られるそれぞれの製品にはビーコンが取り付けられ、作業員全員がそれぞれの製品の場所、修理工程に置かれている時間の長さ、および出荷期日を把握することができます。これによりすべての作業員が工程全体を容易に把握でき、出荷期日が迫っている製品を優先的に修理したり、あるいは遅れを引き起こしている工程を支援したりすることが可能です。同社はこれにより追加輸送コストを30%削減できたと述べています。
富士通コンポーネントでは、NordicのnRF52シリーズSoCをベースとした、センサー、エナジーハーベスティング機能、およびビーコン管理のためのWirepasによる拡張性を備え、分散化された無線コミュニケーションを行うプロトコルを内蔵した、新しい世代のビーコンも開発中です。